パクノダ

パクノダ

出典:HUNTER×HUNTER 冨樫義博

幻影旅団の団員。愛称は「パク」。旅団結成時からのメンバーで団員No.は9番。大人の女性らしく落ち着いた口調と物静かなオーラを漂わせている。自分が決めた事は貫き通す性格のようで、クロロが捕えられた際にクラピカとの交渉に一人で行かせる事をフィンクス達に反対されたが、彼らの静止を振り切ってでも行こうとしていた。

人情に厚い所があるようでクロロが捕えられた際には、クラピカの思惑通りになろうともクロロの身の安全を優先する決断をした。またゴンとキルアを連れてクラピカの元に行く際に、彼らが手負いの自分を振り切って逃げなかった事にとても感謝していた。

旅団における立場

相手の記憶を探る念能力を持っていることから最も信頼されている尋問係りである。シャルナークはパクノダの能力が代わりの効かないレアなもののため、旅団として失うわけにいかないと発言しており、旅団の中でパクノダがとても重要な存在であることを明言している。同様にクロロもパクノダを旅団の活動における生命線と位置付けており、他の団員によって守られる存在だとしている。

パクノダがいない際はフェイタンが拷問を担当したり、物凄くよく当たるマチの感などが旅団の行動を左右する情報要因になるが、情報の質や信頼性という面でパクノダが提供するものは絶対視されている。

念能力について

念系統 特質系
相手の記憶を読み取る能力なため、どう考えても特質系以外はあり得ない。ただし記憶弾(メモリーボム)は具現化系に属している能力であるため若干具現化系よりの特質系なのかもしれない。

発(必殺技)

基本の能力としては対象者に触れながら質問をすることにより、相手の記憶を呼び起こして質問内容に対して相手が知っていることを読み取る能力がある。この能力は記憶の最も深い部分である原記憶を読み取るため偽証は不可能になる。しかしパクノダ自身や旅団などがこの能力に対して過度の信頼を置くあまり、不適切な使用方法を行い鎖野郎(クラピカ)と関係のあるゴンやキルアから情報を聞き逃してしまった。この事からも使い方(質問の仕方)が非常に重要になる能力であることが分かる。

  • 記憶弾(メモリーボム)
  • 普段は戦闘用に使っている拳銃に具現化した特殊な銃弾を入れて放つ。放たれた相手はパクノダが共有しようとした記憶を得ることが出来る。一度に大量の情報を相手に伝える事が出来るため、口で話すのが面倒な際に役立つ。結果としてこの能力のおかげで旅団全員がクラピカについての詳細な情報を知ることになる。

シャルナーク

幻影旅団の団員。愛称は「シャル」。盗賊とは思えない人の良さそうな風貌と頭脳明晰さを併せ持つ。どう見ても善人にしかみえず無暗に人を殺しそうな人間には思えないが、旅団結成当時からのメンバーでかつ流星街出身者でもあり、見た目からは想像も付かない過去と本性を持ち合わせているようである。

知識が非常に豊富で、ウボォーギンがヒルの毒を受けた際には何かで調べる事なくヒルの種類を見極めて毒への対処法を教えていた。また嘘が苦手のようで、ウボォーギンがマフィアの人間相手に闘っている際に他のメンバーとポーカーをしてぼこぼこに負けていた。

携帯電話(念能力の道具としても使用)を他人に乱暴に扱われるのを嫌っており、それをされると普段の穏やかな口調が少し怒りっぽくなる。

旅団における立場

プロハンターでもあるためハンターサイトを通じて様々な情報にアクセスし、情報収集の面からも旅団を支えている。クロロが不在の際はシャルナークが団員の指揮をとる傾向にあり、他の団員もそのことに不満はないようである。

しかしクロロと比べると統率力に欠ける所があり、意見が激しく対立した際にはリーダーシップを発揮してそれらをまとめることが出来ない。典型的ん参謀タイプである。また分析力に長ける反面、状況を固定化して考えてしまう側面がありその事をフランクリンにたしなめられた。

念能力について

念系統 操作系
アンテナを指して携帯電話の操作によって対象者を操る典型的な操作系能力者。携帯画面はアプリゲームのようになっておりシャルナーク自身、まるでゲームをプレイするかのように人を操っている。

発(必殺技)

  • 携帯する他人の運命(ブラックボイス)
  • 携帯電話で他人を操る能力。アンテナを指した人間の行動を携帯によって操作できる能力で、アンテナが外れるか対象者が完全に死ぬかすると操作出来なくなる。操作は手動モードと自動モードの両方があり、戦闘の際は手動でそれ以外の雑務の際には自動でやるようである。

  • 自動操作モード
  • アンテナを指すことで自身のオーラを急増させる。一時的に物凄い力を得る一方で肉体への疲労の蓄積が尋常ではないようで、キメラアントとの闘いで使用した際には筋肉痛が2、3日は続くと発言していた。

幻影旅団

別名、蜘蛛(クモ)。全員がA級首の犯罪者でプロのブラックリストハンターですら容易に手出し出来ないと言われている。恐らく星を持っていないハンターでは話しにならない(クラピカを除く)。

活動内容は主に盗みや殺しでたまに慈善活動もする。数年前にクルタ族を襲撃し全員を殺害している。この際、外の世界に出ていたクラピカは難を逃れ後にこの事をニュースで知ると、同胞の敵討ちのため旅団への復讐を誓った。

集団としてのいくつかの決まりがあり、リーダーへの絶対服従や団員同士のマジ切れご法度などがこれに当たる。団員同士が揉めた際はコインで決着を付ける事が定められており、ウボォーギンとノブナガやノブナガとマチの間で行われていた。コインを使う時にはたいていノブナガが絡んでおり、旅団の中でよくトラブルを起こすようである。

■ヨークシン編終了以降も在籍している人物

名前 団員No. 旅団内での役割
クロロ=ルシルフル 団長 団員の統率
ノブナガ=ハザマ 1 戦闘(タイマン型)
カルト=ゾルディック 4 探査
シャルナーク 6 情報収集・統率
シズク 8 証拠隠滅
フェイタン 不明 戦闘・拷問
フィンクス 不明 戦闘
マチ 不明 治療・捕縛
フランクリン 不明 戦闘(対複数)
コルトピ 不明 物体複製

■ヨークシン編終了以前に在籍していた人物

名前 旧団員No. 脱退の理由
ヒソカ 4 入団自体が偽装
オモカゲ 4 ヒソカに敗北したため
パクノダ 9 クラピカとの誓約を破り死亡
ウボォーギン 11 クラピカとの戦闘で死亡
不明 8 シルバにより殺害された

旅団内の交友関係

自分とは関係のない人間を平気で殺すような人間の集まりであることから、稀薄な人間関係を持つ者ばかりだと思うが実はそうでもない。ノブナガは団員とよく揉める反面、強い仲間意識があるようでウボォーギンの死に涙し、団長が捕えられた際にはその安全を最優先していた。

腕相撲ランキング

  1. ウボォーギン
  2. フィンクス
  3. ヒソカ
  4. フランクリン
  5. フェイタン
  6. マチ
  7. クロロ
  8. ボノレノフ
  9. ノブナガ
  10. シャルナーク
  11. パクノダ
  12. シズク
  13. コルトピ

※ちなみに怒ったゴンはノブナガに腕相撲で勝った。

旅団の脆さ

個人レベルで圧倒的な戦闘力を誇る幻影旅団だが、集団としての組織力は団長であるクロロに依存し過ぎる傾向にある。クロロは日頃から「自分の命令は最優先だが、自分の命は別。蜘蛛としての生存のために必要であれば頭である自分を切り捨てても構わない」といった趣旨の発言している。

この発言からクロロが理想とする旅団像は命令系統が明確でありながら、状況に応じて柔軟に統率者を変更できる組織構造だと考えられる。

しかし実際には他の団員がクロロの強力なリーダーシップに依存していたため、クラピカによってクロロが捕縛された際は一時組織として機能不全に陥ってしまった。このように旅団は組織としてはクロロという一個人の力量のうえに成り立っている脆弱な集団だと言える。

クロロ=ルシルフル

クロロ=ルシルフル

出典:HUNTER×HUNTER 冨樫義博

幻影旅団の団長。仲間から団長と呼ばれており、その高いリーダーシップと鋭い分析力によって曲者揃いの旅団員を見事にまとめている。

ヒソカがその素質に惚れ込み、キルアが後姿を見ただけで恐怖を感じるほどの人物。戦闘に長けているだけでなく知略にも長けており、参謀的な役割を果たすことの多いシャルナークよりも高い洞察力を持つ。またコミュニケーション能力も高く、念能力を盗むために近づいたネオンに対して初見であるにも関わらず信頼を勝ち得ている。

極端な残忍性が描かれている場面こそないものの自分に関係ない人間を殺すことにためらいを持っておらず、ゴンにその事を問われた際も自分自身に問いかけるように考え込んだ。

また旅団のリーダーには立候補してなったわけではなく、他の団員から推薦される形でその地位についた様子。

戦闘能力について

オークション会場のビル内で唯一の戦闘シーンが描かれている。十老頭が多額の報酬を支払って雇った世界でも屈指の暗殺者をいとも簡単に倒し、暗殺者として世界で最高峰のゼノシルバをして殺気と気配の消し方が完璧だと言わしめた。

この二人と対峙した際にも本気は出さずにスキルハンターでゼノの能力を盗もうとしたが、ゼノの激しい攻撃の前には条件を達成することが出来なかった。その一方で一連の攻防でシルバに僅かながらもナイフによる切り傷を与えるなど身体能力の高さがうかがえる。

数年前にクロロと対峙した事のあるシルバはクロロの体術がさらに進化しているとしてその戦闘能力が未だに発展途上にあることを示唆した。

念能力について

念系統 特質系
物語で登場した最初の特質系能力者。厳密に言えばクラピカのほうが先だが、クラピカの場合は特質系である前に具現化系能力者であり純粋な特質系能力者としてはクロロが初めて。

特質系というレアな能力を与えられた最初のキャラクターというあたり作者のお気に入りのキャラクターである事が予想される。

発(必殺技)

  • スキルハンター(盗賊の極意)
  • 複数の条件をクリアする事で相手の能力を盗む事が出来る。盗んだ能力は本を具現化する事で自在に引き出すことができるが、能力を発動する際に常に本を持っていなければならず戦闘においてはその点がいささか不便である。また能力を盗んだ対象者が死亡した場合、能力も消えてしまうため盗んだ相手は殺さないように配慮している。

相手の能力を盗むという非常に強力な能力である一方、盗む際にはいくつかの厳しい条件(具体的には明らかになっていないがネオンとの行動で予測する事は出来る)をクリアしなければならず、自分と互角または格上の相手と戦っている時に盗むのはほぼ不可能に近い。

総合データ

  • 念能力
  • 9点。ヒソカ、シルバ、ゼノ、キルアなど戦闘に関して優れた洞察力を持っている相手から惜しみない賞賛を受けるほどの念使いである。条件こそ厳しいものの、一旦奪ってしまえば相手が死ぬまで自在にその能力を引き出せるスキルハンター(盗賊の極意)は強力無比な能力と言え、まさに幻影旅団の団長に相応しい能力である。

  • 身体能力
  • 8点。オークション会場のホテルにおいて暗殺者相手に如何なく発揮された。十郎頭が集めてきた一流の暗殺者達ですら、シルバとゼノ以外の者では歯が立たず、また彼ら二人の力を持ってしても容易に倒せる相手ではなかった。

  • リーダーシップ
  • 10点。作中の登場人物の中でもこの点に関しては特筆している。緻密な分析力、大胆不敵さ、リーダーとしての人望、そして時として強気な態度で曲者揃いの旅団を率いている。その反面、他の団員がクロロの統率力に頼りすぎる傾向がありクラピカに捕えれた際、フィンクス派とパクノダ派の対立から内部分裂に近い状態が発生しており、その影響力が旅団にとって必要以上に大きくなり過ぎているふしがある。

  • 人望
  • 8点。尊敬という意味でも好敵手という意味でも旅団内で厚い人望を得ている。ただし多くの人を殺めているため、クラピカのように強い恨みを持っている人間も少なくない。総合的に見て人としての魅力という面では申し分ないので高得点にしたが、恨みを買っているという点で若干減点をした。

  • 分析能力
  • 9点。これもずば抜けている。参謀役のシャルナークが理に頼りすぎて視野が狭くなる時があるのに対して、クロロは広い視点を持って状況を整理する能力に長けている。最初にオークション会場を襲撃した際、金庫の中身があらかじめ移動されていたため旅団内に裏切り者がいるとしたウボォーギンに対し、冷静な視点でその可能性が無いことを説明し結果その通りだった。