HUNTER×HUNTERのサブ主人公で登場回数はゴンに次ぐ2位。登場以来、圧倒的な人気を誇りこれまで行われた3回ファン投票では全てにおいて1位を獲得している。見た目も性格もクールな人物だが、ハンター試験でゴンと出会った際は同い年であるという理由から始めから積極的に関わっていた。
登場直後のハンター試験やククルーマウンテン編では先に作中に登場していたクラピカやレオリオらと同じく主人公グループの一人でしか無かったが、天空闘技場編に入るとゴンとキルアが二人で行動するようになり作中における存在感が急激に増すことになる。
ゴンとの関係
初めて会った時から現在まで二人が本気になって喧嘩をしたシーンは一度もない。クールなタイプと感情的なタイプで性格が大きく異なるため、意見が対立することが多いが今の所そこから決定的な対立が生じるようなことはない。
コンビとしてはゴン曰く「自分が無茶を言いだして、それをキルアがクールに止めてくれる」関係らしい。またキルアが言うには「ゴンが自分のしたいことを声高に主張して、具体的にどうするかはキルアに丸投げする」関係でもあるらしい(ただしこれはキルアとゴンの関係というよりはゴンの性格についてキルアが語ったもの)。
精神面の成長
キメラアント編の途中までキルアの精神力は「未知のものに挑戦する」存在であるハンターとは真逆のものであった。暗殺者としてイルミから長年教育を受けてきたキルアは敵と戦う際「勝てるかどうか」を考えすぎる傾向があったからだ。
こうした姿勢は戦い以外の場面でも垣間見られ、向こう見ずなゴンとは正反対な「リスク回避型」な人間だった。
キメラアント編でこうした欠点をモラウやビスケに指摘されることになる。しかし簡単には克服することができず、そのため割符を巡った争いでシュートに敗れることになってしまった。
キルアがこの欠点を克服できたのはその後、ゴンとパームがデートしている最中に遭遇したラモットとの戦いの時だった。この時キルアは自分の後頭部に刺さっている(イルミの)針の存在に気付き、これを外すことで強迫観念にも似た「勝てそうにない敵とは戦わない」という悪癖を拭い去ることに成功した。
これによって精神的に飛躍的に成長したキルアは念能力者としてもハンターとしても飛躍的に成長した。
戦闘に関する実力
登場当初は非常に強いキャラクターとして描かれていた。しかしゴンと行動を共にするようになってからはいつの間にかゴンと同程度の実力者として扱われることが多くなってしまった。天空闘技場での戦闘シーンやキメラアント編でのナックルたちとの戦いぶりを見る限りはキルアとゴンの間に戦闘能力で大きな開きがあるとは考えにくい。
ただしそれでも自力はキルアのほうが上のようでゴン自身もそれを認めており、またキメラアント編の際、二人を背後から観察していたメレオロンもキルアのほうがより優れた使い手だと認識していた。
暗殺術
もともとは暗殺一家でエリート教育を受けていたため暗殺術にはかなり精通している。念を習得する以前は戦闘ではこうした暗殺術を駆使するシーンが良く見られた。念能力者となった後も暗殺術を駆使して
- 暗歩
- 肢曲
- 身体操作
暗殺術の基本で足音を殺して歩く技法。暗殺家業から身を引いた現在でも癖で足音を殺して歩くようになっている。
暗歩を応用した高等テクニック。キルアがこれを使うのを見たネテロは技術の高さに驚いていた。
キルア曰く「技というほどのものではない」らしい。素手で相手の臓器を盗み出す際に使用するもので、体の一部を変形させて凶器のような鋭さを与えることができる。トリックタワーで行われたジョネスとの戦いで初めて使用された。
念能力について
ゾルディック家の人間は大半が変化系か操作系の能力者だが、キルアもその例から外れず変化系能力者だった。天空闘技場でゴンと対戦中にヒソカが行ったオーラ別性格分析で変化系は「気まぐれで嘘つき」だと言われていたが、キルアはまさにそれに当てはまる人物だった。
そう考えると家系の点から行っても、性格の面から行ってもキルアにとって変化系は非常にお似合いの系統なのかもしれない。
発(必殺技)
オーラを電気に変えることを基軸としてそこから様々な技を編み出している。ゴンが一つの技を極めるタイプに対し、キルアは数多くの技を用いてあらゆる状況に対応しようとするタイプだと言える。
■雷掌(イズツシ)
手のひらを相手に触れた瞬間に高圧電流を流しこみ一時的に相手の動きを止める能力。いわゆるスタンガンと同じ要領で近接戦闘においては絶大な効果がある。
■落雷(ナルカミ)
名前の通り頭上から相手めがけて高圧電流を送り込む。雷掌(イズツシ)が「相手の動きを止める」攻撃であるのに対し、落雷(ナルカミ)は「相手を倒す」攻撃に分類され、その分威力が大きくなっている。
■神速(カンムル)
電気を自分の神経に送り込むことで人間の限界速度を超える速さでの運動や反応が可能になる。接近戦での使用だけでなく、戦闘宙域からの離脱や中距離の移動にも利用できる極めて便利な能力。
■電光石火(でんこうせっか)
神速(カンムル)の一部で反応速度のみを上げる能力。神速(カンムル)は電気の使用量が激しい能力のため、使いすぎると直ぐに充電が切れてしまう。しかし電光石火(でんこうせっか)であれば、電気の使用量を抑えながら使い続けることができる。
■疾風迅雷(しっぷうじんらい)
神速(カンムル)からの派生技。あらかじめプログラムされた攻撃を相手の行動に合わせて繰り出す。反応速度が超高速なので常に相手の先手を取ることができるが、自動化された動きなので発動中は自分の意思で動くことができない。
総合データ
- 念能力
- 身体能力
- リーダーシップ
- 人望
- 分析能力
7点。ゴンと同様で現在はまだ発展途上。オーラの攻防力移動に関しては天才的な素質と能力を持っているが、その一方で円のような広げたオーラを維持する能力に関しては未熟さが残る。
8点。体術、パワー、敏捷性どれを取っても非常に高い水準にある。さすがにゾルディック家史上最高の素質を持った人物なだけのことはある。
8点。ゴンといる時は冷静な判断力と分析力で行動の指揮を取っている。ただしクラピカがいる時は彼の判断や指示に従うことが多い。
8点。クールな性格や鋭い目付きのせいでメンチからは「一緒に住めない」とわけの分からない悪口を言われている。ただし読者人気はずば抜けている。
9点。常に冷静な分析を行うことができる。基本的には理詰めで考えていくタイプではあるが、かと言って型にはまりきった思考回路の持ち主というわけでもない。