キメラアント編でメルエムが遊戯の締めくくりとして行ったボードゲーム。ルールは将棋やチェスと似ているようだが、駒の名前や移動の仕方が異なるようでシャウアプフの最初の解説によると立体的な視点が必要になるらしい。
東ゴルトー共和国ではチェス、囲碁、将棋の以外で唯一プロ化されているボードゲーム。東ゴルトー共和国が発祥国ということもあり、その人気は他のボードゲームよりも高く国民のほぼ全員がルールを知っている。
現在ではコムギが東ゴルトー共和国の代表となり世界大会を5連覇している。
軍儀がメルエムに与えた影響
軍儀がメルエムに与えた影響は少なからぬものがあった。特にネテロとの対決では軍儀で培った忍耐力と冷静な読みによって、無限とも思えるネテロの攻撃パターンを読み切り形勢を決定づけることに成功した。
またコムギという天才的な打ち手に出会ったことにより優れた才能を持つ人間がいることに気付き、すべての人間を捕食対象(もしくは殺戮対象)とする考え方を改めた。
軍儀に隠された秘密
メルエムの精神的な成長の場面として見られがちな軍儀による対局だが、実際はそれよりも深いレベルで物語と関連付けられているとする見方もある。関連付けがあるとされる場面はいくつかあるのだが、中でも最も有名なのが「孤狐狸固(ココリコ)とキメラアントの関係」である。
孤狐狸固(ココリコ)はコムギとの対戦中にメルエムが編み出した戦術で帥(将棋でいう玉だと考えられる)を孤立させる戦法なのだが、キメラアントとハンター達の戦いではメルエム自身の意思により護衛軍とメルエムの分断が達成され、王であるメルエムが孤立する形になった。
また孤狐狸固(ココリコ)はお互いの出方次第でいくらでも長引く戦型であったが、すでに死路が発見されていて勝ち目のない戦法だった。ハンター達との戦いでも同じで、ネテロがあらかじめ爆弾を用意していたためメルエムがどう戦おうが勝ち目の無い戦いだった。
このように軍儀における対局とキメラアント終盤の物語がリンクしている部分がいくつか見受けられる。
4-7-1帥
これも軍儀に隠された秘密の一つとして話題になっているものだ。これはコムギが寝言で言った一言なのだが、読み方を変えると「死なない帥」となる。これは当時、毒に侵されて瀕死の状態にあったメルエムが「死なない」こと暗示したものではないのかという意見がある。
確かにメルエムの死んだ姿は作中の人物ではパームしか確認しておらず不明瞭な部分は残されている。