幻影旅団の団長。仲間から団長と呼ばれており、その高いリーダーシップと鋭い分析力によって曲者揃いの旅団員を見事にまとめている。
ヒソカがその素質に惚れ込み、キルアが後姿を見ただけで恐怖を感じるほどの人物。戦闘に長けているだけでなく知略にも長けており、参謀的な役割を果たすことの多いシャルナークよりも高い洞察力を持つ。またコミュニケーション能力も高く、念能力を盗むために近づいたネオンに対して初見であるにも関わらず信頼を勝ち得ている。
極端な残忍性が描かれている場面こそないものの自分に関係ない人間を殺すことにためらいを持っておらず、ゴンにその事を問われた際も自分自身に問いかけるように考え込んだ。
また旅団のリーダーには立候補してなったわけではなく、他の団員から推薦される形でその地位についた様子。
戦闘能力について
オークション会場のビル内で唯一の戦闘シーンが描かれている。十老頭が多額の報酬を支払って雇った世界でも屈指の暗殺者をいとも簡単に倒し、暗殺者として世界で最高峰のゼノとシルバをして殺気と気配の消し方が完璧だと言わしめた。
この二人と対峙した際にも本気は出さずにスキルハンターでゼノの能力を盗もうとしたが、ゼノの激しい攻撃の前には条件を達成することが出来なかった。その一方で一連の攻防でシルバに僅かながらもナイフによる切り傷を与えるなど身体能力の高さがうかがえる。
数年前にクロロと対峙した事のあるシルバはクロロの体術がさらに進化しているとしてその戦闘能力が未だに発展途上にあることを示唆した。
念能力について
物語で登場した最初の特質系能力者。厳密に言えばクラピカのほうが先だが、クラピカの場合は特質系である前に具現化系能力者であり純粋な特質系能力者としてはクロロが初めて。
特質系というレアな能力を与えられた最初のキャラクターというあたり作者のお気に入りのキャラクターである事が予想される。
発(必殺技)
- スキルハンター(盗賊の極意)
複数の条件をクリアする事で相手の能力を盗む事が出来る。盗んだ能力は本を具現化する事で自在に引き出すことができるが、能力を発動する際に常に本を持っていなければならず戦闘においてはその点がいささか不便である。また能力を盗んだ対象者が死亡した場合、能力も消えてしまうため盗んだ相手は殺さないように配慮している。
相手の能力を盗むという非常に強力な能力である一方、盗む際にはいくつかの厳しい条件(具体的には明らかになっていないがネオンとの行動で予測する事は出来る)をクリアしなければならず、自分と互角または格上の相手と戦っている時に盗むのはほぼ不可能に近い。
総合データ
- 念能力
- 身体能力
- リーダーシップ
- 人望
- 分析能力
9点。ヒソカ、シルバ、ゼノ、キルアなど戦闘に関して優れた洞察力を持っている相手から惜しみない賞賛を受けるほどの念使いである。条件こそ厳しいものの、一旦奪ってしまえば相手が死ぬまで自在にその能力を引き出せるスキルハンター(盗賊の極意)は強力無比な能力と言え、まさに幻影旅団の団長に相応しい能力である。
8点。オークション会場のホテルにおいて暗殺者相手に如何なく発揮された。十郎頭が集めてきた一流の暗殺者達ですら、シルバとゼノ以外の者では歯が立たず、また彼ら二人の力を持ってしても容易に倒せる相手ではなかった。
10点。作中の登場人物の中でもこの点に関しては特筆している。緻密な分析力、大胆不敵さ、リーダーとしての人望、そして時として強気な態度で曲者揃いの旅団を率いている。その反面、他の団員がクロロの統率力に頼りすぎる傾向がありクラピカに捕えれた際、フィンクス派とパクノダ派の対立から内部分裂に近い状態が発生しており、その影響力が旅団にとって必要以上に大きくなり過ぎているふしがある。
8点。尊敬という意味でも好敵手という意味でも旅団内で厚い人望を得ている。ただし多くの人を殺めているため、クラピカのように強い恨みを持っている人間も少なくない。総合的に見て人としての魅力という面では申し分ないので高得点にしたが、恨みを買っているという点で若干減点をした。
9点。これもずば抜けている。参謀役のシャルナークが理に頼りすぎて視野が狭くなる時があるのに対して、クロロは広い視点を持って状況を整理する能力に長けている。最初にオークション会場を襲撃した際、金庫の中身があらかじめ移動されていたため旅団内に裏切り者がいるとしたウボォーギンに対し、冷静な視点でその可能性が無いことを説明し結果その通りだった。