よく考えるとゴンにとってヒソカは気の良いお兄さん

HUNTER×HUNTERにおいてゴンの最大のライバルとして描かれているヒソカ。登場とともに人を殺めたり、変人だったり、快楽殺人者としての気質を如何なく発揮するなどして悪役としての地位を確固たるものにしているが、一度ゴンの目線に立って考えてみると凶悪な人殺しというよりも気の良いお兄さんに見えてくる。

これはどういた事か。作中のゴンとヒソカの接点を振り返って説明していこう。

ハンター試験編

二人が初めて対峙したのは一次試験後半のヌメーレ湿原になる。集団からはぐれてしまったレオリオとクラピカを助けに戻ったシーンだ。この時ヒソカはレオリオとクラピカには手を出さなかったどころか、気絶していたレオリオを二次試験会場まで運んであげた。むしろ一度前方の集団とはぐれてしまったレオリオが一次試験を通過出来たのはヒソカのお陰と言っても過言ではない。ゴンからしてみれば友人の難を救ってくれたと言える。

四次試験ではゴンがヒソカのプレートを奪って逃走している際、ゲレタの吹き矢を受けてプレートを奪われてしまったが、この時ヒソカがゲレタからプレートを取り返してゴンの元へと返してあげた。これがなければゴンは四次試験を通過出来なかっただろう。

またゴンが見ていない場所ではあるが、イルミがゴンを始末しようと考えた際にはこれを止めるように説得しており命を救っている。

天空闘技場編

天空闘技場ではゴンとキルアが200階クラスへ上がってきた際、念能力者でなければ手ひどい洗礼を受ける事を危惧して二人をフロアの中に入れさせなかった。自分の予定もあるだろうに先回りして二人が来るのを待っているとは随分な気苦労だ。

その後、ゴンが念を覚えると要求通り天空闘技場での試合を受けてあげた。試合中も実力が劣るゴンに対して一方的に攻め続けるような事はせず、試合の中で成長出来るように適度に力を抜いて相手をしていた。

グリードアイランド編

グリードアイランドではいきなり自分の元に来てドッチボール(正確にはスポーツ勝負)に付き合ってくれと言われてこれを快諾した。レイザーとの対決では師匠のビスケが全く役に立たなかったのに対し、勝ったところで自分には何の得もない勝負にも関わらず指の骨を折ってまで献身的な活躍を続けた。

彼の活躍のお陰でSSランクのカード『一坪の海岸線』を手に出来たのだが、ヒソカは見返りを求めるような事は一切せずにその場を去って行った。

結論

こうして振り返ってみるとゴンはヒソカから何一つ嫌な事をされておらず、むしろ感謝すべきような事ばかりである。そう考えると二人の関係は主人公とそれに対抗する悪役というよりは、歳の離れた仲の良い兄弟(兄のほうが一方的に気遣っている)のような関係に近いのだろう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です